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(200)「手紙」
ある過激な先生。給料が安いので生活するのがやっとであった。そこで困りはてて上層部に手紙を書いて送った。
「みなさん、いますぐに私の給料を上げてください。しからざる場合は止む得ず・・・」ここで一枚目の手紙の文章が切れていた。恐る恐る二枚目をみると、こう書いてあった。
「・・・今の条件で仕事をつづけて行きます」

(199)「牧師」
ある日、牧師が有名な舞台俳優にきいた。
「教会に人がこないで、劇場に多くの人が集まるのは、どうしてでしようか?」
舞台俳優は、あっさりと答えた。
「問題は、私達は、せりふを信じこんでいるように喋りますが、牧師の方は、ご自身の一言さえ、まるで信じていないような喋り方をなさっているからですよ」

(198)「スター」
ある人気スターが、スピード違反で白バイにつかまった。警官は、彼をしげしげながめて言った。
「どこかで見た顔だね、あんたの顔に見覚えがあるよ」
「かもしれませんね」と得意顔に、人気スターは答えた。
「それみろ!自分で認めてるじゃないか。おれにはお前が常習犯だってことがはじめからちゃんと分かってたんだ」

(197)「より正確に」
フランスの小学校でのこと。「フランス語の没落は一七六九年にはじまりました」と先生が言った。
すると、一人の生徒が席から立ち上って質問した。
「先生、それでそれは何時何分のことでしようか?」

(196)「骨折」
ある男、足を折って痛がっていた。
医者は、なぐさめようとして言った。
「私は、あなたの足を別に気にしていません」
「そらそうでしょうよ、私だってあなたが足を折って痛がっても、別に気にもしませんからねえ」

(195)「心にくいサービス」
アメリカのあるホテルでは、各部屋に聖書が置いてあった。聖書には、こう書いてあった。
「もしお一人で退屈な時は賛美歌第二二番と二七番をお読み下さい」
讃美歌二七番のべージに別の書き付けがくついていた。
「賛美歌二二番と二七番をお読みになっても、なお孤独なときには、この二つの数字を並べた二二二七番へ電話して女性をお呼び下さい」

(194)「商売目当て」
ある奇持な主人がいた。彼は隣り近所の子供達の誕生日には、必ず贈りものをした。それも毎年、きまってフットボールの球であった。
新しく転居してきた夫婦が、不思議に思って、隣家の人にたずねた。
「あの御主人の商売は何ですか?」
「ああ、彼か、彼はガラス屋さ!」

(193)「ほら競争」
商人が二人、大ほらをふいていた。
「僕の方は、何しろ手びろくやつているんで、通信費だけでも、きみ、一日の切手代が四百フランはかかる」
「四百フラン! ふむ、それは大変だ。僕の方は、通信費はいいが、何しろ交通費がおそろしくついてね」
「とは、またなぜ?」
「何しろ手びろくやっているので、うちの帳簿係は、収入の部から支出の部へ行くのにバスに乗るんでね」

(192)「罰金」
お偉ら方の乗っていた車がスピード違反で白バイにつかまった。
「閣下、ニフラン半の罰金です」
「よし、では、これ五フラン」
「お釣りがございません」
「わしにも小銭がないが・・・これだけとっておきたまえ」
「いいえ、規定以上は貰えません」
「そりや困ったな、うん、そうだ、運転手君、もう一度、スピード違反をやりたまえ」

(191)「絶叫」
交通事故を起こした婦人ドライバーに、警察署長がきいた。
「奥さん、あなたは衝突をさけるために最善をつくしたと思いますか?」
その婦人は、確信をもって答えた。
「もちろんですとも、わたし、眼をつぶって、大声で叫びましたのよ」

(190)「無意識」
年寄りの金持ちが精神科医の診察を受けにきた。
「先生、わしは今年九十才以上ですが、まだ若い女の子のしりを追いかけているのです」
「それは別に異常なことてはありませんよ。よくあることです」
「そうかもしれません。しかし、わしの場合には、どうしてその娘をおいかけたのか、その理由が全然思い出せないのです」

(189)「請求書」
奥さまが買ってきた婦人帽を旦那さまに見せた。すると、旦那さまが叫んだ。
「ハハハ・・・これが帽子かね、何て奇妙な帽子なんだ。ハハハ・・・」
「笑いなさいよ。今日は思いきり笑っておきなさいよ」と奥さまは言った。「あしたになると、請求書がきますからね」

(188)「サラリーマンの一生」
毎日、毎週、毎月、毎季節、毎年、ちがったところは少しもない。同じ時間に出勤し、同じ時間に昼飯を食い、同じ時間にひける。それが二十才から六十才まてつづくのだ。その間、持筆大書すべき事件は、四つしかない。結婚、最初の子供の出産、父と母の死、そのほかは何もない。いや失礼、昇給があった。・・・モーバツサンの言葉

(187)「逆夢(さかゆめ)」
ある朝、夫は目をさますと、細君に言った。
「ゆうべは楽しい夢をみたよ。ぼくらがまだ結婚していないで、ぼくが君に結婚を中し込んだのさ」
「まあ、そんな夢をみてくれるなんてうれしいわ」
「だろう、ましてね、その夢では、きみは断ってくれたんだからね」

(186)「補聴器」
中年の夫人が離婚の申請を出した。
判事「願い書によると、離婚の理由は、精神的虐待となっていますが、どういう虐待をされるのか、お話し下さい」
夫人「ハイ、わたしの主人は耳が遠くて、いつも補聴器をつけていますが、わたしが口をききはじめると、すぐに補聴器をはずしてしまうのです!」

(185)「無痛医」
歯科医「何ですね、そんなに大きな声を出して、わしは「無痛歯科医」ですよ」
患者「ええ、先生・・・先生は無痛でしようが、私はちがいます」

(184)「泥棒」
警官「なぜ、お前は同じ服装店に四度も泥棒にはいったんだね」
泥棒「はい、すみません。実は女房の服を盗(と)っていたんですが、気にくわないって、三度も取り替えさせやがったんです」

(183)「タバコ」
ある画家のところに、友人がたずねてきた。友人は、帰り際に卓上にあった客用の巻タバコを一つかみポケットに入れながら言った。
「帰り道で吸うのにもらっていくぜ」
すると、画家が言った。
「ほう、君は知らぬ問にずいぶん遠いところに引っ越したらしいね」

(182)「スプーン」
レストランで。
客「このスープはのめんよ」
給仕は、他のスープを持ってきた。
客「このスープものめんよ」
驚いてコック長が飛んできた。
「どのようなスープをお好みで」
客「スプーンがないのだよ。スプーンが」

(181)「深い友情」
ある男は、家へ帰る途中に自動車がエンコしてしまって、真夜中すぎても家に帰れなかった。細君は心配して、夫の友人の心当り五人に、問い合わせの電報を打った。
翌朝、五通の返電が届いた。いずれもその電文は次のようだった。
「ゴシユジン、サクヤ、ウチニ、トメタ」