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笑話集の書庫にようこそ
(古典的なコントの寄せ集めです)
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(20)「釣り自慢」
ある海岸で、若者と釣師の会話。
若者「そんなちっぽけな魚を釣ってちゃ、自慢になりませんね」
釣師「小さな魚でも、釣れりゃ嬉しいですよ。あんたでもそうでしょう」
若者「とんでもない。僕は大きいのしか釣りませんよ」
釣師「私だって大きいのを釣りますよ。鯨さえ釣ったことがあるんですよ」
若者「鯨か!いやはや、鯨なんかあなた、僕はエサにつかいましたよ」
(19)「冷酷」
いまにも倒れそうな飢えた乞食が訴えた。
「奥様、私はこの一週間、まだ一切れの肉にもお目にかかっていないのです」
中年の婦人は答えた。
「そう、メリーや、この人に肉の切れを見せておあげ!」
(18)「失業」
「おい!おれ仕事をやめたよ」
「どうしてだい。おれの紹介した墓地の番人じゃいやなのかい」
「うん、別にいやじゃないが、墓地じゃ右を見ても左を見ても<ここにいこう> <ここにいこう>と書いてあってな。働いているのはおればかりだって気がして、 つくずくいやになったんだよ」
(17)「睡眠薬」
ある時、一人の男が友人たちと一緒に旅行した。彼は夜汽車の中でグッスリ眠りこ んでいたが、急に目をさますとあわてて言った。
「もうちょつとで、眠り薬を飲まないで寝るところだった」
(16)「夜遊び」
午前2時、バーで知り合った2人の紳士が仲良く飲んでいた。1人がふと思い出したように言った。
「こんなに遅く帰ったら、奥さんはどういいますかね」
「何もいいません」
「何も言わないって、本当ですか?」
「ええ、僕は結婚していませんから」
「何ですって」と男は驚いて叫んだ「結婚してないって、それならなぜ午前2時まで外にいるのです」
(15)「受難の源」
細君を失くしたばかりの男が、友人に言った。
「死んだ女房は感心な女だったよ。あらゆる苦難を共にしてくれた・・・もっとも、ぼくがあの女と結婚しなかったら、そんな苦難にあわないですんだろうけどね」
(14)「救命具」
船が刻々と沈んでいった。船長が船客一同にきいた。
「皆さんのうちで、お祈りのできる方がいますか?」
すると一人の男が進み出て「私はできます」と申し出た。
「それではどうか、あなたはお祈りをして下さい。ほかの方は救命具をすぐおつけ 下さい。救命具が一個足りなかったので・・・」
(13)「娯楽税」
ある男が細君をなぐった罪で110ドルの罰金を言い渡された。
判事「以後、細君をなぐりたくなつたら大変高くつくことを思い起こすんだな」
男「ですが、100ドルはわかりますが、半端の10ドルはどういうわけですか?」
判事「娯楽税だよ」
(12)「運命論者」
ある人が老俳優にきいた。
「あなたは運命というものを信じますか?」
老俳優は答えて言った。
「もちろんですよ!運命を信じなければ、嫌いな、いやらしい奴が大成功する のを説明できないじゃありませんか」
(11)「人格者」
ある時、1人の作家が、社会的に重要な地位を占め、その上、人格者として知 られた10人の友人に次のような電報を打った。
「ロケンシタ、シュツパツセヨ!」
もちろん冗談だったが、24時間以内に10人の友人は、1人残らず外国旅行 に出てしまった。
(10)「統計」
「先生、本当のことをおしゃつて下さい」
「あなたはなおりますよ。と申しますのも、統計によると、この病気では百人中 で一人は助かることになっていますから」
「それじゃ、先生・・・」と、病人はふるえだした。
「大丈夫です。あなたで百人目ですが、今までの九十九人はなくなっていますか ら」
(9)「見本」
神童と評判をとっていた少年に、ある老人が言った。
「子供の時にあんまり利口だと、年をとってから馬鹿になるぞ!」
少年は答えて言った。
「そうですか?それでは、あなたも子供の時には、ずいぶん利口だったんでしよ うね!」
(8)「奇声」
「あなた!どうして私が歌の練習を始めるとバルコニーに、お上がりになるの? 私の歌が下手だからの」
「そうじゃないんだよ。隣近所からワイフを殴っていると思われたくないからな んだよ」
(7)「患者」
医者が患者を診察して言った。
「どうも、はっきりわかりませんな。飲みすぎのせいですかな・・」
すると患者は、のみこみ顔で言った。
「それでは、また参りましょう。先生の飲んでいらつしやらないときに・・」
(6)「死刑執行人」
新しく死刑執行人になった男が、月給の明細書を見て言った。
「所長、今までにくらべて大変、税金が多いようですが・・・」
老所長は、明細書を見て答えた。
「ああ、君、この仕事には特別に遊興娯楽税がかかっているんだよ」
(5)「一対一」
客「このウサギのスープには、ウサギの外に何がはいっているのか?」
主人「はい、実は馬肉が少々・・・」
客「少々とは?」
主人「五分五分なんですが・・」
客「五分五分とは?」
主人「つまりその、ウサギ一羽に対して馬一頭でして・・・」
(4)「近眼」
「先生、すぐ来て下さい。娘がひどい近眼なのに眼鏡をかけるのをいやがりましたが、その娘が今朝、新婚旅行から帰ってきたのです」
「まあ、落ち着きなさい、奥さん。眼鏡なしでも心配ないでしょう。来週にでもお嬢さんをよこして下さい」
「それがそうもいかないのです。あの子と一緒に新婚旅行へ出発した青年と一緒に帰ってきた青年が、まったく別の人なのです」
(3)「ノック」
おる貴婦人の下男が、ノックもしないで女主人の部屋へしばしば入ってきた。そこで女主人は下男を強くたしなめて言った。
「私の寝室にノックしないで入ってきてはいけないよ。裸のときもあるんだからね」「奥様、ノックしないでも大丈夫です」と下男が答え言った。「カギ穴から見ていて、いつも奥様が裸のあいだは決して中に入りませんから・・・」
(2)「手配写真」
ある逃走犯人の写真が正面、横向きなど6種類作られて、全国の警察署に配られた。その数日後、片田舎の警察署から本庁に公文書が届いた。
「犯人の写真受領。ただちに捜査を始め、写真によりその内の5人を検挙せり。あとの1人は手配済みにて、近日中に捕縛の見込み」
(1)「家庭教師」
ママ「坊や、フランス語の先生のマドモアゼルよ!ごあいさつに接吻なさい」
坊や「でも、ママ・・・ぼくこわいの」
ママ「マドモアゼルは奇麗な優しい方よ。こわいなんておかしいわ」
坊や「だって、あっちでパパが接吻しようとしたら、ぴしやってほっぺをぶっ たよ」