季節の便り 04-04 大連で桜植樹の巻
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                       大連ソフトウェアパークの植樹会

          
      大連経済技術開発区で植樹歓迎       大連空港で美女軍団熱烈歓迎

            
      二百三高地登坂路に植樹             


広瀬中佐

『杉野はいずこ・・・」でよく知られた広瀬中佐(当時少佐)が、日露戦争時 旅順港湾口封鎖のため、決
死の沈船作戦を行いました。
1回目は5隻、2回目に4隻、3回目13隻を沈めて大型軍艦の出入りは出来なくしました。しかし 犠
牲は多く帰還隊員は半数に満たなかったそうです。
広瀬少佐は1回目に続き2回目も沈船福井丸の艦長として参加し、爆破沈船の直前、部下の杉野兵
曹が行方不明になっていることに気付き、再度沈船に乗り移り杉野を探せど見付からず、自ら福井
丸を爆破して船もろとも旅順口に沈みました。
                          ↓二百三高地
  
                  旅  順  口

広瀬武雄中佐は、明治元年 大分県の豊後竹田で生まれましたが、父重武の任地飛騨高山で小学校
に通っています。 卒業後高山で代用教員をしていました。
父武重は坂本竜馬とも親交があり、海軍力の強化が日本の国力を付けることになると考えていたよ
うです。その影響か海軍兵学校に進みました。
高山市の桜山八幡宮には広瀬中佐の銅像もあり、今も慕われています。


乃木大将

旅順口の完全封鎖が出来なかったことで、海軍は後背地の東鶏冠山のロシア軍要塞と、二百三高地
の奪取を陸軍に要請しました。
東鶏冠山要塞は大砲でも破壊できず、トンネルを掘って爆破したりしています。要塞奪取が進まない
ので、二百三高地の確保に重点を置いて陥落させました。
ここから旅順港までは 6kmです。射程距離 7.6kmの 28cm砲で港内の軍艦を壊滅させました。
しかしこの代償は大きく、両軍将兵の被害は甚大でした。
     
戦闘員数 
戦死者数 
負傷者数
ロシア軍
4万5千人 
3千人 
1万5千人
日 本 軍
10万人
1万5千人
4万7千人

かなり無理な攻め方をした日本軍の損害は莫大なものがありました。
乃木大将の子息2人もここで戦死しています。
乃木さん自身も戦後割腹して責任を取ろうとしていますが、明治天皇から『朕より先に死ぬことは許さ
ず』と止められています。学習院々長拝命中、明治天皇が崩御された後、夫人とともに割腹殉死され
ました。
敵味方多くの人命を失った二百三高地は海抜203mからの命名で「爾霊山」として記念公園になって
保存されています。

          
       二百三高地             東鶏冠山要塞日本軍爆破口跡
 
旅順陥落後、ロシア軍の降伏調印した場所が保存されています。水師営です。
乃木大将に贈った白馬を繋いだなつめの木も三代目が育っていました。
明治天皇から、敗軍のステッセル将軍を『武人として扱うように』というお達しがあり、敗軍の将として
は異例の帯剣のままの会談となりました。
欧米各国からも賞賛され、武士道が脚光を浴びるきっかけになりました。
    
       水師営会見所                       中央左が乃木大将 右がステッセル将軍

満州時代を知る古老が、日本人観光客に説明していました。
日本が満州を植民地化、同胞化しようとしたことは事実で、中国の人々にひどいことをした事実も有
るのでしょうが、一方教育に力を入れたことも事実で、それが今日の大連大発展につながっていると
言うのです。

今や大連は 600万人の住む中国有数の大都会です。諸外国からの投資も盛んで、その投資総額は
5兆円に及ぶそうです。この内日本からの投資は3割を占め、2,000社の日本企業が進出していま
す。情報、バイオ、製薬などあらゆるハイテク企業があります。
この最先端地域の公園にも桜を植えてきました。

          
         副市長も植樹に参加                     大連市関係者と記念撮影

進出日系企業のひとつ、東芝大連有限公司のモーター製造工場を見学してきました。近代的な明る
い工場でしたが、日本の今の工場とは趣きが違いました。
日本の工場では組み立てのほとんどがロボット化されていますが、ここではものすごく人が多いので
す。12時間2交代で 24時間フル稼働です。10馬力程度の小型モーターの組み立てが、1日1500台
程度と信じられないくらい少ないのですが、みんな良く働いていました。この人たちの月給は、3万円
程度なのです。3年分の年収を全部つぎ込まなければ安い車も買えないのです。
それでも車がどんどん売れるのだそうです。この国の算盤はどうなっているのでしょうか。?

      
     ソフトウェアーパークに進出している日本企業       東芝大連有限公司

大連市には旧満州時代の建物や、鉄道がそのまま使われています。日本に対する拒否反応は
あまり無いようです。案内のガイドさん曰く、『桜大使の皆さんや、日本企業は大歓迎です。小泉
さんには来て欲しくないですけれどね。』 日本のことも良く知っているのです。
大連の人が勉強している外国語は、1位が英語、2位日本語、3位韓国語なのだそうです。
英語やその他の外国語では就職できませんが、日本語を勉強した学生は 100%就職できるのだ
そうです。

  
 旧満鉄本社 今も鉄道の事務所                 満鉄のマーク入りマンホール      旧大和ホテル 今もホテル
          
      市内のロータリー広場 信号機が無い              ソフトウェアタウン


雑技団学校で演技も見せてもらいました。
                     
        


大連 旅順3ヶ所で、250本の桜を植えてきました。ソメイヨシノは60年の
寿命ですので、江戸彼岸系で以前日本から移植された桜の子を育てても
らい、その苗木を植えてきました。

永く 日中友好が続くことを祈念して 植えてきました。      

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