長森日野九条の会ニュース     ニュース No.8
連絡先 : 岐阜市北一色5−10−1     2007.2.8 発行
Tel: 090-6576-5722(夜間)  Fax: 058-245-7927 

”新春のつどい”開催、 戦争体験を聞き、語りあう。
  1月28日(日)、「あんきの家細畑」で長森日野九条の会主催の”新春のつどい”が開催され、約40名の方が参加されました。  この日は長森日野地区にお住まいのお二人の方にそれぞれの戦争体験を語っていただき、悲惨な戦争を2度と引き起こさないため、どのように平和の願いを引き継ぎ広めていくかみんなで語り合いました。 お茶とお菓子を頂きながらのグループ座談会では、楽しい雰囲気の中で率直な意見が交わされました。

  満州での抑留体験を語られた樋口盛幸さんのお話
  昭和20年4月20日、19歳で家族とともに満州製鉄のある鞍山に渡りました。 その時期には関東軍の主力はすでに南方へ転戦しており、補充のため渡った人の多くは年配者で、人数も装備も貧弱でありました。 座布団を背負って戦車に体当たりする訓練にも参加しましたが、20年8月ソ連軍が参戦するとなすすべもなく無抵抗で収容されました。 厳しい重労働に耐える日が続き、ソ連軍撤退後も八路軍と中央軍との戦いに巻き込まれ21年6月中国の内戦が決着するまで命がけの使役に耐え続けました。 多くの同僚が命を落とす中、21年8月略奪にあいながらも命からがらなんとか日本に無事帰国することができました。 私が無事帰国できたのは、ただただ運がよかったとしか言いようがありません。 今では想像もできないほどの耐え難い数々の悲惨な体験をいたしました。 戦争は絶対にダメです。何よりも平和が一番大切です。



  17歳の時、長崎爆心地で被爆された下川瑞代さんのお話
  私の運命の日はこんなふうでした。 真夏の防空壕は狭くてジメジメしていたのでみんなは外に出ていましたが、私はとてもお腹が空いていたので救急袋のカンパンを食べようと中に入った途端に入り口が真っ赤に輝き、猛烈な爆風で飛ばされました。 この時に耳を悪くしました。 外は火の海で出られず、気がつくと爆風で隣の何百人も収容できる防空壕との仕切りが壊れ、そちらに避難することができました。 カンパンとこの偶然が私の命を救いました。 避難の途中で目撃した地獄のような光景は今でも目に焼きついて離れません。 あちこちで火が燃え、ノドがカラカラに乾き、水を求め歩き、料理屋の池ではコイが浮き上がったなかで首だけ出して浸かっている人、すでに死んでいる人。 私はこの池で夏フトンを水に浸し頭から被って逃げました。 そして何千という黒焦げの人の塊を見たこと、大怪我をした妹の血を防空ズキンに塗って負傷者に見せて電車に潜り込んで諫早まで避難したこと。本当にこの世のこととは思われません。 このことは言葉では語りつくせません。体験した人でないとわかりません。
私は一丸となって世界から核を廃絶したいと思っています。 勝手なことをいって核の開発を進める北朝鮮も許せません。

今年の活動の方向=事務局からの呼びかけ

  今年はいよいよ国民投票法案をはじめ、改憲の動きも急になり、日本の将来、そして平和にとって大変重要な年になります。 「戦争は何があってもダメ!」、「憲法9条は変えたらあかん!」この1つのことで思いを同じくする人の輪を大きく広げるようガンバリましょう。

いろんな意見を持つ人、立場や世代の異なる人、考え方の違う人など、さまざまな人がいるのは当然ですが、決して「日本を戦争のできる国にしたい」と考える人が多数派ではないと確信します。         一人一人がいろいろ考え、今できることを行い、いろんな形で多くの人に呼びかけていくことが大切です。  今年は、いろんな機会に、さまざまな場所で、適時のタイミングで、「署名運動」、「ポスターの掲示」、「交流会や各種のつどい」、「平和グッズの流布」、「チラシの配布」など考えられること何でも次々に計画し実行します。 一人でも多くの人に賛同していただき、参加してもらえるようみんなで力をあわせましょう。

世話人会での話し合い

  2月7日(水)に世話人会が開かれ、当面の活動計画についての提案が出されました。 

<署名運動を開始すること>

   * 本会の活動の趣旨についての賛同を求める署名運動(賛同署名)を繰り広げる。

幅広く多くの人に「改憲の危険性」を訴えることにより、当会の存在とその活動の理解を深め、新たな賛同者を獲得し、会の広がりを期す。

     署名運動の実施には、いろんなやり方が考えられるので具体的な方法について早期に検討・立案をする。

  <ポスターを作る>

     * 地域の大勢の人に、この会や憲法問題について知ってもらうには、視覚効果の高いオリジナルのポスターを製作して各所に掲示する。

お知らせとお願い

     みなさんからの「提案」、「意見」、「主張」、「要望」、「批判」、「問題提起」など、どんなことでもかまいませんが投稿をお待ちしています。 皆さんのからのご意見がこの会を育て、活性化させることを期待しています。

投稿は、郵便、ファックス、Eメール(ホームページからでもメールできます)など、どんな方法でも結構です。

     「現実主義の落とし穴」と題した2月4日(日)付の中日新聞社説

憲法の理念に反した政策を次々と押し通し、既成事実として積み上げながら、現実と会わないから憲法を変えると迫る日本の政治の危うさ、 これに無批判であったり、あきらめが先行する風潮、戦争に突入していった戦前と同じ状況、この日の社説は日本の現状に警鐘をならし、「ダメなものはダメ」と粘り強く主張することの大切さを指摘しています。 メディアの気概が感じられる論説と思います。 みなさんも一読してみてください。  中日新聞ホームページの社説バックナンバーで読めます。  URLはhttp://www.chunichi.co.jp/sha/list.shtml です。