東洋医学概論
●【臓腑の官職】
<覚え方>・・・焼酎飲んで 苦渋の末 早々に 袖の下
搾取し過ぎて 神経痛
ショウ ・・・・・・・
(1)将軍の官
チュウ(飲んで)・・・ (2)中正の官
ク・・・・・・・・・・
(3)君主の官
ジュ(ウの末)・・・・ (4)受盛の官
ソウ・・・・・・・・・
(5)倉りんの官
ソウ(に)・・・・・・ (6)倉りんの官
ソ(で)・・・・・・・
(7)相ふの官
デ(の下)・・・・・・ (8)伝導の官
サク・・・・・・・・・
(9)作強の官
シュ(し過ぎて)・・・(10)洲都の官
シン・・・・・・・・・(11)神司の官
ケ(い)ツ(う)・・・(12)決とくの官
肝・・・・将軍の官 胆・・・・中正の官
心・・・・君主の官 小腸・・・受盛の官
脾・・・・倉りんの官 胃・・・・倉りんの官
肺・・・・相ふの官 大腸・・・伝導の官
腎・・・・作強の官 膀胱・・・洲都の官
心包・・・神司の官 三焦・・・決とくの官
【二十四脈】
●【七表の脈】陽証の際に現れる脈。
<覚え方>・・・金言 実行 上幸に 勝つ
キン・・・・・・ (1)緊
ゲン・・・・・・ (2)弦
ジツ・・・・・・
(3)実
コウ・・・・・・ (4)?(こう)
フ・・・・・・・ (5)浮
コウ(に)・・・
(6)洪
カツ・・・・・・ (7)滑
<解 説>
(1)緊 : 絹糸のように細くて力があり、按じて左右に移る脈
実証、痛・寒をを現す。
(2)弦 : 弓の弦を張ってこれに触れたような力のある脈。
(3)実 :
診指を力強く押し上げる脈。邪気の充実、正気の
有余を現す。瀉法を行う。
(4)? (こう) :
葱の切り口に触れるような大きく幅は広いが
中空の脈。出血後などに現れ、虚の脈である。
(5)浮 :
浮いている脈で、軽く押さえれば触れるが強く押さ
えれば消える。表証を現し、鍼は浅刺する。
(6)洪 :
大きな幅の広い脈。熱証を現す。
(7)滑 : 指先に玉を転がすような滑らかな脈。熱証、実証を
現す。
●【八裏の脈】陰証の際に現れる脈。
<覚え方>・・・鎮守 血噴く 感触 微弱
チン・・・・ (1)沈
ジュ・・・・ (2)濡
チ・・・・・ (3)遅
フク・・・・
(4)伏
カン・・・・ (5)緩
ショク・・・ (6)? (しょく)
ビ・・・・・
(7)微
ジャク・・・ (8)弱
<解 説>
(1)沈 : 沈んでいる脈で、軽く押さえただけでは触れないが、
強く押さえれば触れる。裏証を表し、鍼は深刺する。
(2)濡 : 水面に綿を浮かべたような極めて柔らかく、
浮細の脈。虚証を現す。
(3)遅 : 診者の一呼吸に3動以下の遅い脈。冷えを現し、
置鍼する。
(4)伏 : 沈の高度な脈。病毒が急に体内に充満したことを
意味し、実証の脈である。
(5)緩 : ①ゆっくりして柔らかく浮いていて力のない脈。虚弱で
気血が循っていないことを現す。l
②速からず遅からず、平穏、中和の脈。病が軽症なことを
現す。
(6)? (しょく) : 渋って細く遅い脈で、小刀で竹を削る時のような
感じがする。虚証を現す。
(7)微 : かすかで触れにくい脈。虚証を現す。
(8)弱 : 力のない弱い脈。虚証を現す。
●【九道(動)の脈】病が変動している時に現れる脈。
<覚え方>・・・最長老 短足胴体 虚血
サイ・・・・ (1)細
チョウ・・・ (2)長
ロウ・・・・ (3)牢
タン・・・・
(4)短
ソク・・・・ (5)促
ドウ・・・・ (6)動
タイ・・・・ (7)代
キョ・・・・
(8)虚
ケツ・・・・ (9)結
<解 説>
(1)細 : 細く幅のない脈。邪が表より裏に移ったこと、
陰虚症を現す。
(2)長 : 診者の3指に余るような長い脈。陽実証によく
現れる。
(3)牢 :
沈実大の脈。気の塞がり、骨や筋の痛みを現す。
(4)短 : 診者の3指に足りない短い脈。疼痛のある時に
現れる。
(5)促 : 時々、躓くように止まる速い脈。陽証を現す。
(6)動 :
浮・沈の間で、豆を転がすように流れる脈。四肢の
強ばり、疼痛などを現す。
(7)代 :
上整脈で、脈動の位置・強さ・速さなどが変化する。
虚証を現し重篤なことがある。
(8)虚 :
診指を押し上げる力が弱い脈。正気の上足、衰えを
現す。補法を行う。
(9)結 :
遅くて時に止まる脈。陽虚証、?血(おけつ)などで
現れる。