ついでに、まるいのには「世界」と名付ける事にした。
ちょっとやり遂げた気分だ。満足。
三つのものは思い思いに世界を駆け回っている。
てゆうか主に動いてるのはフロワディとユーランで、カリシスはむしろ自分の形質で遊んでる。
あんまり動きたくないタチらしい。なにせ性質が性質、だもんね。生粋の引きこもり?
ユーランは世界の中限定で遊びまわる。時々自分の形質で遊ぶ。
それはいいけど、気を抜くとあっちゅーまにフロワディとかカリシス化するので要注意。
うん遊ぶのはいいとしても、本っ当にほどほどにしてねユーラン。
安定させたって言っても、分けたばっかだから完全分化してるって言えないんだからさ。
フロワディも活発なのも、世界の外まで気になるのも構わないんだけどさ。
自分に無頓着すぎるの勘弁して欲しいよ。下手すると混沌と同一化しかけるってライン曖昧すぎだよフロワディ。

ぼけぼけしながら遊ぶのを眺めて、そうして遊びやすいように整理整頓に精を出す。
三つとも時々喧嘩するけども仲が良くて、なんだかんだでとっても楽しそう。
いろんなものを作って遊んでるのがなんとも微笑ましい。

うーん、ほんとにいろいろ創るなぁ。

ほのほのしながら、でもちょっと仲間はずれな気分で眺める。
明るいところと暗いところが入り混じる世界。
せっかくだ、この明暗も分けてみよう。
思い立ったが吉日とばかりに、まぶしいのを右の手に、くらいものを左の手に集める。
抽象的すぎてどうにもうまくまとまらない。
何か、いい核があれば安定するだろうか。どんなのにしよう。
うーんうーんとふよふよぐるぐるしながら考えれば、失敗した世界の原型二つが意識に留まった。

熱いのと冷たいの。

せっかくだ、あれを核にしよっと。
えーとどっちがどっちの担当にしようかなぁ。目をつぶって選んでみよう。
明るいのの方は・・・・・・・・・・・・・・・こっちだ!熱いのでけってーい。
ってゆー事は、冷たいのは暗いほうかぁ。よしよし。
冷たいのと熱いのに性質をまとわせて、ふうっと息をふきかける。

そうすれば冷たいものは凍えるようにさらに冷たく、そして昏く。
そして熱いものは焼けるようにさらに熱く、そして眩く。

自分を認識したそれら。
冷たく暗い方にはルノーイェ、熱くまぶしい方にはヴァーディスと名前を付ける事にした。




†   †   †



創造主はさらに世界の為、光と闇を区分することをお決めになられた。

それゆえに産み出された二神おのおのに、それらを統べる事を申し付けられた。


とこしえの凍闇、月神ルノーイェ。

とわなる灼光、太陽神ヴァーディス。


かくして世界は昼と夜に分かたれた。

第四日目、双連日の事である。









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